元気あげます!巴里編

「いいなぁ。それって愛されすぎですよぉ。」


「そう?
セルジュさん狙いなら、お仕事がんばろうね。
私も応援してるから・・・。」



「えっ、そんな私はそういう意味で言ったんじゃ・・・。」


「うれしかったんでしょう?
それで残って待っててくれたんだ。」


「私、子どもですよね。いつも怒鳴られてばかりなのに、初めてゆっくりセルジュさんとお話して、とてもうれしくて・・・感激しちゃって。」



「私のお店はひかりちゃんみたいに、私は子どもかなって思う人が夢に向かって大人になっていく人がたくさん来てくれたらいいなって思うわ。

次は開店日よ、いっしょにがんばっていきましょうね。」


「はいっ!」




そして、ひかるのお店の開店当日となりました。

お店の名前はLumiere(ルミエール)
ひかるとセルジュがいた工房の名前になりました。
意味は光です。


近所の人たちをはじめ、たくさんのお客さんが店に来たのは説明するまでもありません。

千裕はお客の入りが少ない場合は、三崎の社員を呼ぶ計画も考えていましたが、それどころか入場制限をしなければならないかと思わせるくらいの盛況ぶりでした。



「かんぱぁ~~~~~い!」

「お疲れ様でしたぁ」



「ひかる、余裕でいけそうだな。」


「はい。これもみんなのおかげです。
みんな一生懸命、がんばってくれたから苦情もなく、なんとかさばくことができました。」


「でも、オーナー大丈夫ですか?」


「ん?何が・・・」


「ひかるママ、おうちになかなか帰れないですよ。」


「まぁ・・・主夫になるのも仕方ないかな。」
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