陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
そんな幸姫の心の中を見透かしたかのように、政宗はにやりと笑うと、幸姫をぐいっと自分の方へ引き寄せた。

「もう少しだけ我慢しろ」

低く甘い声で、ポツリと耳元で囁く。
幸姫は顔が真っ赤になる。


ど、どういう意味よっ!?



バッと耳を手で覆うと同時くらいに、小太郎がぐいっと幸姫を自分の方へと引き寄せた。

睨み付けてくる小太郎をみて、政宗はくくっと笑った。


「今から仕事か?」

幸姫は深呼吸をして、大きく波打つ心臓を落ち着かせながら頷いた。

「…昼迄に終わらせて俺のところにこい。話がある」

そう短く言うと、政宗はくるりと向きを変えて城の中へと歩きだす。

「あぁ…」

忘れていた、ともう一言だけ付け加えてきた。


「風魔も一緒に、な」



その一言に、幸姫と小太郎は、お互いに顔を見合わせた。





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