あの音をもう1度
さ、さすが・・・
この楽譜の量もだけど、私の話を聞いただけで合うのを選ぶなんて容易じゃないよ。
尊敬とともに、どこか親近感を覚える。
私も音楽家のはしくれ。
なんとなく気持ちもわかる。
「本当にありがとうございます!
あのっ、この楽譜お借りしてもいいですか?」
「いいよ。いや…、奏ちゃんにあげるよ」
えっ!
「僕からの応援ってことで」
ニコッと笑うバルトニアさん。
第一印象はあんまりだったけどこの人は信用できる。
そう感じた。