赤い糸は意外な所に・・・

やっぱり女子

大和にもう少しというところで夜になってしまった。運の悪いことに近くの宿はすべて満員、泊めてくれそうな民家もなかった。

「・・・仕方ない、今晩は野宿か。」

「えーー!!」

そう言ったのは以外にも涼である。

「え?涼之助はん野宿がいやなん?」

「あっ、いや、その・・・野宿した事無いから。」

「うちもなかよーだけど何故か楽しみなんや。・・・まあ一人じゃなかし大丈夫よ。」

「そうだけど・・・。」

いつもは強気な涼だが、夜に外で寝るのは不安であったのだ。そういうところはやはり女子である。

「そんなに不安ならうちが眠れるまで隣にいるけん。ね?」

「・・・わかった。」

やがて亥の刻になったころ、雷次、仙、風八、竜は疲れたのかもう寝てしまっている。しかし、涼は横になってもなかなか眠れなかった。見かねた朝弥は、

「・・・なあ、少し近くを散歩せん?そうすれば疲れて眠れるかもしれんよ。」

「そうだな。」

二人は三人と一匹を起こさないように立ち上がった。

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