赤い糸は意外な所に・・・
決別
次の日、宿に涼の姿はなかった。代わりにいくらかの金が置いてあった。

「涼之助・・・あいつどこに行ったんだ?」

「私、少し探してくる。」

「頼んだぞ、仙。・・・それにしてもどうして涼之助は・・・。」


そのころ涼は・・・・・

(置手紙書かなかったけど大丈夫かな?少し不安だけど、強くならなくちゃ。さて、どこに行こうか・・・。)

何故涼が風八たちのもとを離れたというと、昨晩、朝弥に助けられた自分が情けなく、女子であることは認めようとは思いつつも強くなりたいとも思った彼女は仲間と離れる決心をしたからである。

「・・・南を目指すか。あっ、渡し船。おーい私も乗ります!」

涼は船に乗り、向こう岸に渡ったあと、目の前の山を登り始めた。

< 20 / 82 >

この作品をシェア

pagetop