飴色蝶 *Ⅰ*
「じゃあ、今は?」

「お前に触れた俺は
 
 もう、いつ死んでもいいさ」

庵は、ドキッとするような
艶のある瞳と低い声で
私の左胸を撃つ。

撃たれた私は

貴方だけを見つめた。

そして、思った。

イオリ・・・

あなたが生きていてくれれば

もう、それだけでいいよ。
  
儚い貴方を、私は

必死で抱き寄せた。
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