飴色蝶 *Ⅰ*
消えた蝶々

一変する世界

菫の細い腕に包まれて
庵は眠りについた。
  
『俺は、お前だけを
 愛している
 
 誰とも一緒になるつもり
 は無い
 
 俺の安らげる場所は
 お前だけ』

『ずっと、お前が好きだった』

私はもう、多くを望まない。

貴方の言葉だけを、信じる。

菫は、ゆっくりと瞼を閉じた。

寄り添い眠る二人のベッドに
容赦なく朝の光が差し込む。

そして、二人を引き裂く。

玄関のドアの前に立つ
庵の右手が、私の頬に触れる。

「今日は、ここでいい
 落ち着いたら、連絡する」

「イオリ・・・」

「どうした?」

「ううん、何でも無いよ」

庵は私を抱き寄せて
優しく頭を撫でてくれる。
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