【続】イニシャルはKK
受付で保険証を提示し、問診票に記入する。
それからは呼ばれるまでただ待つのみ。

すごく場違いな気がした。
ここにいる人はきっと結婚していて、大好きな人の子供を身ごもっているのだろう。
みんなと同じように、この場所にいてもいいのかな?

私がおどおどしているのに気が付いたのか、蒼が耳元で囁いた。

「周りの目なんて気にしないの!」

「うん…ありがと」

そうだ。
私には蒼がいる。

もしも一人でこの場に来ていたなら、きっと逃げ出していたんじゃないかと思う。

蒼――
本当にありがとう。
蒼がいてくれて本当に良かった。

いつも支えてもらってばかりでごめんね。
私には返してあげられるものが何一つない。
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