不良ちっくLover


それからも、目が合う事がよくあって、恥ずかしいし、ドキドキするのは相変わらずだったけど、

ちょっとだけ彼の鋭い眼力にも慣れたような気がするような。

それでも。目が合うのって恥ずかしいけど、あれ? 私ってばうれしいの??

そんなある日。

「ユカってさ、最近よくあっち見てるよな? そんなに気になるのか?」

「そ、そんな事ないよ。たまたまだよ。マサの気のせいなんじゃないの!」

話し掛けて来たのは、隣の席のマサ。

不良系に族する彼だけど、人懐っこい性格みたいで、隣の席になってからというもの、仲良くなるのにそう時間は掛からなかった。

「じゃ。そんなに見てるなよ。アイツらにガンなんか飛ばしてないでさ~、オレと遊ぼうぜ」

「またまた~。そんな事言ってまた私に肩もみさせようとしてるんでしょ~」

「あ! バレた?」
イタズラがバレた少年のように、ニコッと笑ったマサは極上にかわいい。

そんな彼に私の母性本能もくすぐられる訳で…。

「ほら。このユカ様がお揉みしますよ。後ろむいてみぃ」

クルッと背を向けたマサの肩に両手を乗せると、私はいつものように肩もみを始めた。

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