BABY×DOLL
携帯電話は、その振動をバッグの外に伝えていた。
何度も鳴り響く音。
あたしは重い身体をゆっくりと起こし、ベッドの横の小さなテーブルに置いてあったバッグを引き寄せた。
中を探る。
すぐに振動する携帯は手に触れた。
誰からの着信か…見なくてもわかってる。
それでも怖くて
夢であってほしいと願いながら
画面を見ずに電話に出た。
『セリカ…』
聴き慣れた声。
いつも傍にあって
安心できた大好きな人の声…
もう涙はガマンできなくて溢れ出した。
「…虎…」
'何を言うつもり?'
'言い訳?'
そんな風に冷たい言葉を投げつけてやりたいのに、いまだに信じられなくて…言えなかった。
お互い言葉を探して黙っていた。しばらくして彼の方から言葉を発した。
『…ゴメン…』
その言葉、その声…やっぱり裏切りは本当なの?
『会見…見たんだろ?』
「うん…」
『ゴメン…そういう事だから…』
「どうして…?あたしの事、裏切ったの?浮気してたの?」
『…違う』
「浮気じゃないなら、何?」
『お前が…』
「え?」
『セリカと付き合ってた事の方が〈浮気〉だったんだ…』
何度も鳴り響く音。
あたしは重い身体をゆっくりと起こし、ベッドの横の小さなテーブルに置いてあったバッグを引き寄せた。
中を探る。
すぐに振動する携帯は手に触れた。
誰からの着信か…見なくてもわかってる。
それでも怖くて
夢であってほしいと願いながら
画面を見ずに電話に出た。
『セリカ…』
聴き慣れた声。
いつも傍にあって
安心できた大好きな人の声…
もう涙はガマンできなくて溢れ出した。
「…虎…」
'何を言うつもり?'
'言い訳?'
そんな風に冷たい言葉を投げつけてやりたいのに、いまだに信じられなくて…言えなかった。
お互い言葉を探して黙っていた。しばらくして彼の方から言葉を発した。
『…ゴメン…』
その言葉、その声…やっぱり裏切りは本当なの?
『会見…見たんだろ?』
「うん…」
『ゴメン…そういう事だから…』
「どうして…?あたしの事、裏切ったの?浮気してたの?」
『…違う』
「浮気じゃないなら、何?」
『お前が…』
「え?」
『セリカと付き合ってた事の方が〈浮気〉だったんだ…』