黒紅花
「ありがとう、うん
 学校の用意なら大丈夫だよ
 
 明日はちゃんと通うから
 
 学校から帰ったら手伝うね」

切れる、通話・・・

嘘ついちゃったけど、おばあちゃん
許してください。

贅沢は言わない。

今日だけでいいの。

今日だけは、ひさぎの傍にいたい。

「おばあちゃん
  
 心配してただろう?」

「ううん」

「泊まること、何て?」

「いいって、大丈夫だよ
 
 女友達の家に泊まるって
 嘘、ついちゃったけど」

「チトセ、ほんとにいいのか
 帰らなくて?」

私は何も言わず、コクンとだけ頷いた。

夜を一緒に過ごすということが
どういうことなのか

私は、わかってる。
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