【実録】不登校からの脱出

社会との繋がり

その頃の私は通信制高校の仲間以外にも、世間との交流が盛んになって行った。

当時小さな頃以上に野球に興味を持ち始めた。
雑誌の文通コーナーで共通の球団のファンの人に手紙を書いたりしていた(同じ県内の人に)。
応援している球団が遠征で来る度に、その友達たちと一緒になって球場に足を運んだ。
普通の高校生・短大生・看護師など、様々な友達が出来た。
試合に足を運んでいると、応援団の人たちとも仲良くなった。
選手の宿泊しているホテルで待ち合わせ、選手にサインを貰ったりもした。

中でも同い年で高校には行かず、専門学校に通っていた子とは特に仲良くなった。
彼女は不登校という訳では無かったそうだが、受験に失敗し専門学校に通っていたそうだった。

通信制高校以外で仲間を作る事で、今まで狭かった視野が通信制高校入学よりも更に広くなった。
通信制高校(勉強)という枠以外の世界を知ったのだ。

私の境遇を受け入れて、接してくれる仲間たち。
学歴社会と呼ばれる中で…何も偏見を持たずに私を見てくれる人たち。
ただ「楽しい」を共感できる人たち。
私は周りに恵まれながら、徐々に「引きこもり」から脱却して行ったのだ。
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