堕天使の銃声
そう坂本に向けて言うと、苦しそうな表情を浮かべた坂本は、私を見据え、口を開いた。
「やっと戻りやがったか…
俺は別に… ついていかねェとは言ってねェ。
凛に… あいつについて行くのは嫌だった。
ただ、それだけだ…」
そういった坂本は、その場に倒れ、意識を失った。
「坂本!!」
「おい、しっかりしろ!」
野田と葛城が、坂本に歩み寄り、止血を始めた。
私はその様子をボーっと見ながら、頭の中で、さっき坂本が言っていた言葉の意味を考えていた。
「凛について行くのは嫌だった…?
凛“だから”ついて行くのは嫌だった?
そういうことなの?
なら、私にはついてくるの?
…あなたは何なの? 坂本先生…」