魅惑★ladyの作り方



『未来ちゃん、口が悪いですよ?
兄に向かって。』

「だってー。
なんか変だったんだもんっ!」

「別に、俺はいつも通りっ!
未来が意味わかんないこと言うからだろぉっ!?」

「慧お兄ちゃんの事ー?
変じゃないじゃん!
絶対、ぜーったい好き!」

「ぜーったいないね!」


舌を出してからかうように言う妹に、息を荒くして必死に反論する兄。
そんな可愛らしい兄弟喧嘩を止めるのはやはり華楠だった。



『未来ちゃん、今回は風間先輩が正しいですよ。
北川先輩は後輩として色々面倒を見てくれてるだけですから。』

「そうなのぉー?」


口を尖らせ、まだ不満げな未来に、どうだ!とばかりに得意気な海。
華楠はぷっと笑ってしまった。



「あーっ!
華楠お姉ちゃんまで笑うー!
良いもんね、私が好きなのは翔くんだもん!
慧お兄ちゃんなんて別に良いもーん!」

『翔くん…?』


 
 
< 101 / 212 >

この作品をシェア

pagetop