魅惑★ladyの作り方


慧がいつも華楠に囁くような甘い声ではなく、小さく、地を這うような低い声で言うと女達はガタガタと身体を震わせ、滝のように涙を流しながらぺたりとその場に尻をついた。

助けを求めるため、無意識に目を泳がせる。


一番に見たのはいつも明るく、一人の女に執着する事のない海。

海がいつものように口角を上げると女達はホッと心に余裕を作った。
が、海は深く被っていた帽子をゆっくり上げると…



人には軽々しく見せないその異様な赤い瞳を鋭く細め、女達の目を射るように睨んだ。


「ひっ!!?」

「この目を見れるのは貴重だよ?
貴重で、重大。
それ程の事をしたっていう認識はあるわけ?」

「ひっ…!
ご、ごめんなさい!
私、そんな…、っ!!」


女はそこまで言うと、眉を潜めた。
ツンッと鼻に付く匂い。

この悪臭は…?


 
 

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