戦国に埋もれし儚き恋
<side 李由>
沙菜に弱音をはいてしまった日から早くも数日が経った…その日はやけに快晴で私(ワタクシ)の心などまるでお構いなし。
沙菜はいつもよりもソワソワしていて…本を読んでいても気になってしまい落ち着かない。
『沙菜、先程からどうした?』
「なッ?!?! …何がでございましょうか?」
『何を隠している?』
「何も隠してなどおりませんッ!」
早口で目を泳がす沙菜に全く説得力などないが
『ならよい』
と言って再び本に目を向ける。
ホッとしている沙菜を横目にみながら…