戦国に埋もれし儚き恋

何故あのような事を言っていたのだろう…
沙菜が置いてくれた上着を羽織って月を見に庭に出た。


「李由姫様?」

満月は人を惑わす………

「巧哉でございます」

『巧哉様…?』

月明かりに照らされた巧哉様はとても魅惑的…とでも言いのだろうか。私の鼓動は苦しいくらいに加速させる


「さぁ、行きましょう」

『え…どこにでございますか?』


ふわりと笑った巧哉様は私の手をそっと握り

「外の世界にでございます」


と言って…
外の世界に繋がる扉を魔法を使うように開けた



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