戦国に埋もれし儚き恋
「姫様、こちらへ」
少し山道を歩く…
外の世界はこんなにも歩きにくいものなのか、と思っていると
「こんな道しかなくて、すみません…誰かに見つかってはいけませんので」
『大丈夫です。嬉しいです…外の道を歩くことが出来るなんて夢のようでございます』
私がそう言うと何故か巧哉様はギュッと手を握る。それと同時に心臓がハネた…それを誤魔化すように
『ど、どこに向かっているのですか?』
「もうすぐ私が小さい時に父と修行した小屋があります」
『小屋ですか? 楽しみです』