極道の女
「ただいま...」
誰もいない家に帰るなんて、何年ぶりかな...?
いつもより冷たくかんじる廊下を裸足で歩く
誰もいないリビング
誰もいない台所
唯一あたしのところに残ったのは、お母さんとお父さんの作ったお借金だけ...
勝手にあたし名義にされた契約書を送り付けられ、一度は道を踏み外すとこだった。そんなとこをおばあちゃんやおじいちゃんに助けられ、あたしは今ここにいる
「大丈夫だよおばあちゃん、おじいちゃん。」
借金はあたしのアルバイトで何とかなるし、一人ぼっちでも大丈夫。真っ暗な空に向かってそうつぶやく
大丈夫
大丈夫
あたしはきっと大丈夫