結婚前夜〜Boy Friend〜《短》

その結果が、その発言なのだ。

まあ、確かに。

自分でも失礼な発言だとは思うけれど。

それでもジンに、ここまで笑われる筋合いはない。


「ジンは……猿みたいにセックスばかりしてたよね」

すると、ピタッと止まるジンの笑い声。

痛い所を突かれた、とでも思っているのだろう。

私はそんなジンに笑みを見せた後、目の前のグラスに手をのばした。


ジンはとにかくモテた。

残念な事に、こいつは顔とスタイルだけは、完璧だから。

そしてそれを有効に利用して、沢山の女達を泣かせていた。

その当時のジンには“若気の至り”という言葉がぴったりと当てはまる。
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