Kill Love
「大丈夫だって。十分広いから。お前も来いよ」

あんまり嬉しそうに手招きをするので…。

俺は枕を掴み、ドアに投げつけた。

「おっと」

ぼすんっ!

しかしドアはすぐに閉められ、枕はドアにぶつかり、落ちた。

「馬鹿なこと言ってないで、早くあがってくださいよ!」

「はいはい」

シャワーの音が聞こえるまで、俺はじっと身を固くして動かなかった。

「まったく! 困った人だな」

1人になる時間が、俺には必要なのに!

ケータイを取り出し、メールをチェックする。

…よし。とりあえずこのままで良さそうだ。

手帳を開きながら、電話をする。

夜遅くとも、連絡することは山のようにある。

そうしているうちに、彼がおフロからあがった。
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