Kill Love
車を動かし、着いた先は我が社だった。

しかし車は近くの駐車場に泊めて、彼と2人、裏口から会社の中に入る。

会社の中にはまだ、仕事をしている人間はいる。

この本社では主にデザイナー達が商品開発をし、そして販売・管理を行う。

製造は別の所で行っている為、会社の重要なことはここで管理されている。

それこそ新たな宝飾のデザイン画の管理なども。

俺と社長は地下2階に階段で下りた。

そして一つの扉が少し開いていることに気付く。

彼に視線を向けると、人差し指を立て、唇に当てていた。

俺は頷き、彼の後に続く。

開いた扉の向こうから、光が漏れている。

「こんな夜遅くまで残業とは、頑張るなぁ」

彼は低く呟き、ドアノブに手をかけた。
< 14 / 20 >

この作品をシェア

pagetop