ペットだなんて、言わないで

「あ、あっち。奥のほうにあるよ。あのマーク見える?」


「絵のやつ?」


「そうそう。行っておいで」


「渉は?」

「もう一人で行けるようになったでしょ?」



 ――正直、不安だった。



 出来ることなら着いていってあげたい。


 こういう場所に来るのが初めてだから、ハル自身も不安だったはずだ。


「うん……」


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