ペットだなんて、言わないで
「あ……おい」
声のした方を見た時、俺は心臓が止まるかと思った。
いや、もしかしたら一瞬止まってたかもしれない。
――そこには、健治さんと、彼女と思われる女性が居たんだ。
「健治さん……」
怒られるって、思った。
でもさ、なんで怒られなくちゃいけないんだろうっていうのも思ったり。
だって別に俺とメグちゃんは付き合ってるわけじゃない。
俺の気持ちは……バレてるかもしんないけどまだ打ち明けてないわけだし。
用は俺が誰と居ようが健治さんには関係ないハズなのに……。
なんでこんな後ろめたい気持ちがあるのか自分でも謎だ。