ペットだなんて、言わないで

「やばっ」


 考えるよりも先にスーパーに入っておけば良かった。

 ハルと……目が合ってしまった。


 来るな、マジで。


 ――こんなところ、あの二人に見られたくない!


「渉!」

 俺の考えも表情も……あいつには何一つ伝わってない。

 だからあいつは笑顔で駆け寄ってきたんだ。

 化粧はしていなかったものの、ちゃんと洋服を着て……。


< 329 / 379 >

この作品をシェア

pagetop