ペットだなんて、言わないで

「でも断らせないようにした」

「な、んで?」


「言ったでしょ、負けたくなかったって。しかもその後二人を見ちゃったし……」


「そう……なんだ」


「私じゃ駄目だって分かっちゃった。渉さんの優しい笑顔や、話し方って、あの子だけのものなんだなって……」


 すうっと、メグちゃんの目から涙が流れる。


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