ペットだなんて、言わないで


 その人影が段々近付いてきたとき、それは紛れもなくハルだった。



 ピンク色のブレスレットについていた鈴が、風で鳴ったんだろう。


「ハル……」



 そっちに行こうか悩んだ。

 でも、俺にはそんな権利なんて無かったから……。


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