声恋 〜せいれん〜




少年の映像と銃の映像がクロスし、緊張が走る。




ふと顔を上げた少年の視線の先に、小さな花屋が見える。




店先の花たちは、色にあふれている。




白黒の世界に鮮やかな色が満ちはじめる。




世界が反転し今度はメンバーたちのいる空間が白黒に変わる。




少年はカメラを残して色のついた世界に歩み去る。はげしかった音楽はふたたび落ち着きをとり戻し、静かに着地を試みる。




蓮也がまぶしそうにゆっくりと、空を見上げる。




あいかわらず、そこには太陽がある。



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