声恋 〜せいれん〜
「…ほら、焼けた」
もう一回わたしたちは同じ毛布にくるまった。
蓮也さんが枝の先についた湯気の出ているマシュマロをこっちに差し出す。
「うわっ、熱そう」
「そう、ふーふーしながら食べた方がいいよ」
そう言いながらも蓮也さん、もうふーふーしてくれてる。ふふ、なんかかわいい。
「ほら、いいぞ」
「はーい」
白いのの上がカラメル色に焼けてて、すっごくおいしそう!
サクッ。
ふわぁ。
ジュワ。
「…」
「どう?」
「…ん、あふっ、ふっ、す…すっごくおいしい! 焼くと全然ちがうんだね! はじめてたべた!」
ほんとーにすごくおいしい!
「ま、オレが焼いたからだな…ほら、もっと食いな」
「んー、ムハっ…んーっ! あつッ!」
「あ、ゴメン、火傷した? ちゃんとふーふーしないとダメだぞ…だいじょうぶか…唇見せて?」
くいっ、と蓮也さんのほうに顔を向けさせられる。蓮也さんの顔が近くなり、わたしのくちびるをじぃっと見つめる。
「あ…」
キレイな瞳にすいこまれそう…そして…あなたのくちびるに…。
「そこも…ふーふー、しないとな」
蓮也さんのくちびるが、フっとわたしのくちびるに息をふきかける。
全身がピクッとなった瞬間、蓮也さんの唇がわたしの唇をふさぐ。
「ん…」
唇が、もっと火傷をする。