声恋 〜せいれん〜
「ねぇねぇねぇねぇ優一くん! 今度の土曜日か日曜日、うちにこない? 親いないんだー」
「……いや、いい」
「…まーた恥ずかしがっちゃってー。どうせ家にいてもゲームやってるだけなんでしょ? だったらうちでやればいいじゃん。ね? ね? ね?」
「だったらってなに…ぼくが桜木さんのうちにいってなにかいいことあるわけ?」
「いっしょにゲームができる! たのしいよー♪」
「ゲームはひとりでやった方が楽しいけどね…それに夜見たいテレビもあるし」
「えー、それさびしいよー。いっしょにやろうよ~、ね? テレビもうちで見ればいいじゃん。夜ご飯も作ってあげる! 優一くんのお母さんにはとうていかなわないけど、心をこめて作るからおいしいですよ!」
「…テレビが見れるなら行ってもいいかな…あー、やりたいゲーム言ってね。持ってくから」
「うん!やった♪ わー、週末がすっごい楽しみになってきた~!」