声恋 〜せいれん〜




「蓮也さん…っ、神月蓮也さんですよね!」




思いっきり、大声で言った。




周りのうるささに、負けないように。




ケータイをちょっと耳から離してこちらをふりむく。




丸いサングラスをちょっと指で傾けて、わたしを捕らえる。




「っ…」




もう一度、わたしの時間が止まる。




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