声恋 〜せいれん〜
カチャっとドアが開いて出てきた人は、もはや同じ人間とは思えなかった。
ぼぃ~んと美しい上向きの乳房に抜群のくびれ、そこにセクシーショーツを身につけて、登場したゴージャス女性。
「あし!! ながっ!!」
もっと他にいうことがあるはずなのに、とにかく最初に口から出た言葉がそれだった。
「ちょっと、ミィねえ、お客さんの前だよ、なんだよその格好は。失礼だろう」
「なあに? 女の子同士、仲よくなるのによけいな飾りはいらないわ。これがわたし。嘘いつわりのない、わたしのすべてよ」
腰に手をやる。ばぃ~ん。
「え…と…? ミィねぇ…? お姉さん? え、今日ふたりじゃないの? ていうか…わたし胸ちっちゃ…」
思わず自分の胸と見くらべちゃった。うぅ…。
「てかミィねえと比べたらほとんどの女性は負けるから。ほら、ミィねえもなにか上に着なよ。こちら言っていたクラスメイトの桜木陽菜さん。で、こっちがぼくの姉のミィねえ。美和っていうんだけど、桜木さんも…」
「ミィって呼んでちょうだいね、ヒナちゃんっ」
おううっ、ウィンクされたっ!