彼と私と隣の彼



「じゃあ、俺委員会行ってくるから…ってあれ?」



ありえない展開。


ありえなさすぎるこの展開。



どうして…




「また会ったね?」



目の前には資料を両手いっぱいに持ってニコリと微笑む先輩が…



先輩が…いる。




「こ、こんにちは…。」



会えたらいいな、なんて思ったけどまさか本当にここから出てくるなんて思ってもみなかった。


タイミング良すぎるよ。


入学式といい昨日といい、今日といい…先輩って何者?




どうしていつもあたしが迷子になれば現れてくれるのかな…



「また迷子になっちゃった?」



ポカンとしているあたしをよそに、クスクス笑う先輩。



あたし=迷子



なのですね…。



いやいや、間違ってはいないけど…。



「あ…小ホールに行きたいんです。委員会があって…」



「え?委員会?俺も今から行くところだよ。」



学祭のでしょ?



と言って手に持った資料をあたしに見せてくれる。




そっか…


学祭といったら生徒会だもんね。


そうだよ!


だから…



「じゃあ、一緒に行こうか。」



………!!!



え…何なんですか、この展開は…!



行こ?と言って歩き出した先輩の斜め後ろを歩くあたし。


こんな光景、誰が想像した?



どうして今あたしはこんな状況に?



高鳴る胸と早くなる鼓動。



ついでに緩んでしまいそうな頬は、きっとほんの少し赤みをおびていると思う。




委員会なんて、実行委員なんてめんどくさい!



そう思ったは全部撤回。



実行委員で、心からよかった…




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