真実の奥に。


「一体何の話?」

ぽつん、とあたしの声が教室に置かれる。


そして、
あたしの言葉に彼らが苦い顔を見せたのを決して見逃さなかった



何があった?



妙な沈黙を


「くそっ」

と悪態をついた八木が破り、

そのまま教室を出て行った。






あたしは潮那に視線を移した


状況が掴めない
教えて欲しい


潮那はあたしの視線にすぐに気付き、逃げるように横を向いた




「・・・あたしが関係してるんだね?」


妙な確信があった


痛いほどのみんなの視線。

それが、何よりの証拠。



だが彼らはすぐには答えてくれない



八木も何か怒っていたようだし。


追いかけるべきか。



そう考えていたとき、













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