君との関係は飼主様!?【許婚番外編】
「おい、そろそろ起きたらどうだ?」
もう一度ベッドへ様子を窺いに行く。
「……いない……」
猫の姿は無かった。
「……おい、どこだ?」
部屋の隅から隅まで、名前をつけていないため呼べる名もなく探す。
寝室から出て、他の部屋も見ていると、
「にゃぁ」
出てきたのはさっきまで私がいたお風呂場。
「猫は水が苦手なんじゃないのか?」
眉をしかめながらも、えさ入れにキャットフードを入れて差し出す。
猫はそれにチラリと視線を送るが、全く見向きもせずまた寝室へと向かって行った。