君との関係は飼主様!?【許婚番外編】


「おい、そろそろ起きたらどうだ?」


もう一度ベッドへ様子を窺いに行く。


「……いない……」


猫の姿は無かった。


「……おい、どこだ?」


部屋の隅から隅まで、名前をつけていないため呼べる名もなく探す。


寝室から出て、他の部屋も見ていると、

「にゃぁ」

出てきたのはさっきまで私がいたお風呂場。


「猫は水が苦手なんじゃないのか?」


眉をしかめながらも、えさ入れにキャットフードを入れて差し出す。


猫はそれにチラリと視線を送るが、全く見向きもせずまた寝室へと向かって行った。


< 9 / 35 >

この作品をシェア

pagetop