リアル -夏-
駆け寄ろうとしたその瞬間彼女は身を投げ出した。
『おいっっ!!』
ぎりぎり掴んだ彼女の腕、折れんばかりに細い…。岸に戻そうとした。反転する彼女の体。岸に投げ出される彼女、と反比例する俺の体
『えっ…』
勢いあまって投げ出された俺の体はもろともなく海におちていった
情けね、俺。育ててくれて感謝、おとん、おか…、そこまで心の中で唱えたあと意識を失った。
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