瑠璃色の華
「…どういうことだ?」

土方が茫然としながらも聞く。

「―6年前私は150年後の日本で普通に暮らしていました。」

祥啓が話始めると周りがシンと静かになる。

「私は階段から滑り落ち、気がつくと孫国の城の後宮にいたのです。」

(そう。そして珀明様と出会った。)

珀明のことを思い出し泣きそうになるのを必死にこらえる。

「そして、王である孫 燎旺の計らいで王家の長姫としていただいたのです。」
まだ、若く美しい父。燎旺。

(心配しているのではないでしょうか…。)

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