瑠璃色の華
「なんやー。やっぱりばれとったかー。」

天井からスッと1人の男が降りてきた。

「どぉりで、さっきからやけに天井板越しに誰かの視線感じたはずやー。」

パッパッと埃を払う関西弁の男。

「山崎…。コイツ使えるか?」

土方が口の端を釣り上げてきく。

「もちろんですわ。女中なんざ勿体無い。わいがいただきます。」

喉の奥でクツクツと笑いながら男が答える。

「あんさん達名前は?」

「自分から名乗るのが礼儀では?」

珍しく慧斗がキツい物言いで問う。

「わいか?山崎蒸いう者や。よろしくなー。」

山崎は祥啓の手を掴んで上下に思い切り振る。

「姫様になんて失礼なっ!!」

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