瑠璃色の華

監察の山崎

「ほんなら。部屋まで案内するから付いて来。」

山崎の言葉に紅は頷いた。

「しっかしなぁ。そんな話もあるんやなぁ。」

うんうんと言いながら山崎が腕を組む。

「私共を疑いますか?」

紅がきくと、山崎は足を止めて紅に詰め寄った。


「正直な。あんまり信じられないねん。わい、一応監察やし。怪しいヤツは腕のあるやつのところに預けるのが1番やから副長はあんたをわいのところにまわしたんや。」

「それだけでもないでしょう。」

紅の言葉に山崎はニヤリと笑った。

「あんた何者や?」

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