瑠璃色の華
桃が立ち上がった瞬間部屋がざわっとした。

「まぁ…。」
クスクスと笑い出した蓮と紅に土方と山崎が視線を向ける。

「いえ。桃はどこに行っても殿方の目に止まるのです。」

なる程と山崎と土方は納得した。

確かに隊士達は歩いている桃に釘付けだ。

「変なことしなけりゃいいがな…。」

ボソッと呟いた土方に蓮が笑う。

「大丈夫ですわ。そこら辺の男など桃にとっては赤子同然。心配はございません。」

それもそうかと土方は息を吐いた。

「だが、一応気を付けておけよ総司。」

土方が沖田に言うと分かってますよと沖田は笑った。
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