瑠璃色の華
「おぉーい蓮。こっち来いよ。」

遠くから聞いたことのある声がした。

「えぇと…。あの声は…。」

記憶の引き出しを開けて思い出そうとする。

「原田だよ。さっき廊下ですれ違っただろう?」

土方が耳打ちで教えてくれた。

「あっ。そうですわっ!!原田様。土方副長ありがとうございます。」

土方に笑顔を向ける。

「原田達の所に行くか?」

スッと土方が立ち上がる。

「はい。」

蓮は土方の手を取り歩き出した。

「膳に躓くなよ。足で探りながら歩け。」

と言う土方の忠告どおりゆっくり足で探りながら歩く。

「着いたぞ。」

土方がゆっくりとその場に座らせる。

「ありがとうございました。土方副長。」

土方に礼を言い、腰を下ろす。

「原田、永倉、藤堂。あまり飲ませるなよ?」

そう言い残して土方が自分の席に戻る。

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