花とアイドル☆《完》
「拓斗、お前もしかして――」


遥が、何かを言いかけたその時。


コンコンとドアをノックする音が
して、開いたドアから達也が顔を
のぞかせた。


「あ、おじさん」


「――風呂はまだだな?

よかったら少し晩酌に付き合わ
ないか?

シェフがいいのを置いていって
くれたんだ」


ニヤリと笑って示す左手には、
ワインボトルが握られている。


「おじさん、
ボク達未成年ですけど」


「なに、少しくらいならかまわん
だろう。

私が許す許す!」


ワハハと笑って達也は廊下に姿を
消す。

どうやら選択権はないようだ。


「行こ。

テキトーに舐めてりゃいいよ」


疲れた体にアルコールはちょっと
遠慮したいのが本心だったけど。


おかげで遥との会話が途切れた
ことに感謝して、拓斗は立ち
上がった……。



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