婚約者☆未満
「倉庫整理を手伝うようにママに言われてきたんだけど」
「はい、伺っています。
どうぞこちらです」
あたしは貝塚さんのあとについて、倉庫へ向かった。
事務所の地下に倉庫はあった。
ドアを開けると、だだっ広い空間が広がっていた。
倉庫の左側には、カバーをかけたドレスのハンガーの列がびっしり。
右側の壁には天井までキャビネットが整然と並んでいた。
貝塚さんと私は、ドレスとキャビネットの間の通路を奥に進んで行った。