‡俺様リーダーと田舎娘‡

練習 麻紀side

チームが決まると、練習が始まった。
可威達は最初は真面目にやってくれなかったけど、少しずつ真面目にやってくれるようになった。
真面目にやってくれるようになったある日、クラス内で、試合をすることになったけど、相手のチームには経験者ばかりがいた。
私はバックにいた。
相手のサーブから始まって、順調に進み、相手が23点、こちらが16点の時、もう少しで終わるという油断があった。
「麻紀!!」
可威の声がした。
相手のサーブは私の顔目掛けて飛んできた。
可威の声に我に返ったが前を見た瞬間、倒れた。
「麻紀!!」
可威が叫ぶところまでは意識があったけど、そこから朦朧とし、意識は途絶えた。

20分は寝ていたであろう。
少し意識が戻ったところに、
「あんま、無理すんな」
そう聞こえた。
この声には聞き覚えがあった。
可威だ。
(可威…心配してくれたんだ……)
その時、曖昧な気持ちが心の中に芽生えた。
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