【完】好きです片桐くん!!



「あ、あああああ…」

「何だよ、嫌か?」

「い、嫌なんかじゃないよ!で、でも何か…恥ずかし…いよ…っ」


今にも泣きそうな声で、私はそう片桐くんの耳元で呟いた。

片桐くんの体がビクリと跳ねたような気がしたが、そんなのは気のせいだと片付ける。


「いつもは橘から抱き付いてくるじゃねえかよ」

「で、でもでもでも…っ」

「………橘」


「な、なに?」と答えた瞬間、背中に回された片桐くんの腕にギュッと力が入る。


「もう…むちゃなんてすんなよ」

「片桐…くん?」

「……こんなの、今日だけだからな?」


そう言って片桐くんは、私のおでこにチュッと口を付けた。



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