もう1人の彼氏
「何で今キスしたの…?」


「可愛いから。」



「は?可愛いからキスするっておかしくない?」



「好きだから可愛いと思うのは当たり前だ。」


「ふーん…」



どう答えたらいいか分からなかった。

なんて切り返したら良いか分からなかった。

ずっと沈黙が流れた。




「着いたぞ。」


「え?」


「家。」


「あ…ごめん、ありがとう。
ビックリしちゃって、さっきのこと考えちゃってた…」


「絵里香ちゃん、俺、絵里香ちゃんのこと好きだから。
でも、彼氏いるの知ってるし、
俺は彼氏みたいにかっこよくもない。
だけど、いつもそばにいてやれるよ。」


「…うん………でも…私はタカが好きだから…
いつもありがとう…

………じゃあ……また明日ね……」


「あ、待って!明日、また大学行く前に迎えにくるよ!」



「あ、明日は研究室の先輩が迎えにきてくれる約束になってるから…大丈夫!ありがとう、ごめんね。」
< 13 / 113 >

この作品をシェア

pagetop