もう1人の彼氏
夜、タカにその日の出来事を話した。


「本当にキスされただけか?
ムカつくなー。
俺の絵里香にキスしやがって。
殴ってやりたい。
それにしても、絵里香は本当にモテるな。」


「タカ、心配?」


「うん。絵里香は渡さない。」


ヤキモチやかれるのが最高に嬉しかった。


そういうことでしか、タカの気持ちを確かめることができなかったから。


相変わらず週末にしか会えない私たち。


寂しかった。



「会いたい」と言うと面倒くさがられるから、
言いたいのに言えなかった。
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