容姿端麗6人組
「ああ、これか?」
持っていた紙袋を、顔の高さまで上げた。
「そうそう、何ー?」
他の子たちも、興味津々で亮ちゃんの周りを囲む。
「はあ…、仕方ない。本当は全員集まってから、言いたかったんだけどな。」
頭を掻きながら、紙袋を机に置いて口を開いた。
「今日は、初めての席替えをしようと思う。」
嘘っっ
マジで~!!
「「「やったぁー♪」」」
皆の喜びの叫びが、教室に響く。
席替えって、中学の時とかも皆テンション上がってたよね。
「この席ともお別れか…」
少し寂しい気もして、そんなことを言ってみる。
「何だよ、俺の隣がそんなにいいか?」
蓮がニヤニヤしながら、私に言った。
つーちゃんという存在がありながら……
「いやいや、馬鹿じゃないの?」
「ヒドぉー」
てか、何でそこに繋がるかな。
蓮の隣はどうだっていいんだけど…
ま、こんな事言ったら怒られちゃうから。
心の中だけで言っておく。
「怜に馬鹿扱いされたら、おしまいね~♪」
つーちゃんが後ろを向きながら、可笑しそうに言う。
ん?
よくよく考えてみれば……
ヒドくない??
「つーちゃん、ヒドイよ!」
「フフッ、そお?」
無邪気な笑顔を浮かべるつーちゃん。
うわぁー、
女の私でも見とれちゃう顔。
こういうのに男の子は、やられるのか。