容姿端麗6人組
「ハァハァ……、間に合った。」
智の家を飛び出して、近くのバス停に走った。
バスが走り出しそうだったから、全速力で走って……セーフ。
ギリギリだよ。
走るのが得意で良かったって、改めて実感した。
………あっ
つーちゃんに連絡しとかないと。
何か分かったら連絡して、って言ってたもんね。
――プルルッッ、プルルッッ♪
『はい、もしもし。』
「つーちゃん!俊の事なんだけど…」
『あ、何か分かった?蓮がさ。俊の家行ったけど、誰もいなかったって言うし。』
「あの、ね…?私も詳しくは分かんないんだけど。」
『………うん。』
「俊ね?病院に、いるみたいなんだ……。」
『え?』
自分で言ってて、泣けてきちゃった。
こんなに心配だったんだ。
こんなに…、不安だったんだ。
私…………、こんなに俊のこと。
今さら気づいたよ。
「つーちゃん。私、私………ッッ」
『怜、今どこにいんの?』
「どこって………、バスの中。」
『俊の病院に向かってんの?』
「うんッッ、……」