貴様!何様?会長様!?



理由はただひとつ。



「あ、やーっときた!!」

「お前少しは緊張感持てよ!こっちがハラハラするわ!」



体育館へ入ると同時に始まる2人の説教。



まったく、相変わらずうるさい奴らだ。



「私、零は来ないんじゃないかと、半分諦めてた」

「お前っ、そんなこと?!」



ナギは克也なんてほって、俺を真っ直ぐに見た。



「けど、その顔なら心配無用だったかな」



そしてクシャッと、笑ってみせた。



「え、なんだよ?零、なんかあったのか?」

「はぁ…。鈍い奴は黙ってなさいよ!」

「はぁ?!誰がっ」



1番緊張感ないのは、お前らの方だ。



けどこんなやり取りは、耳障りではあるが嫌いじゃない。



「…ナギ、克也」



< 205 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop